春の嵐が吹き荒れるイズミルです。暖かくなって夕暮れ時に海岸をお散歩するのも気持ちがいい季節です。もっと暑くなると宵っ張りのイズミルっ子がどっと繰り出すし、夜のお散歩に欠かせない?ひまわりの種をぼりぼり食べて捨てられる皮で道が汚くなります。私には、今くらいの季節がちょうどよい人ごみで好きです。
少しずつ暮れて刻々と変わる空の色を見ていたらふと「春宵」という言葉が浮かびました。家に帰って調べてみると中国の詩人・蘇軾の詩『春夜』に「春宵一刻直千金、花に清香有り月に陰有り、歌管楼台声細細、鞦韆院落夜沈沈(春の夜の趣には千金の値打ちがある。花は清らかな香りを放ち、月はおぼろに霞んでいる。夜になるとそれまで高殿で歌や音楽に興じていた人々の声も静まっていき、中庭のブランコに戯れる人もなく垂れて、夜はしんしんとふけていく)」とあるそうです。中国にいてもイズミルにいても春の夜の美しさを感じる心には通じるものがあるのかなあと思いました。
春宵に、トルコで初めて外でお寿司を食べました。小腹がすいたので「何かご馳走する」という夫。予定外だったので調査もしておらず何を食べようか咄嗟に思い浮かびませんでした。すると夫が「すし食べようか」と言います。最近「SISHI WORLD」というお店ができたのは聞いていましたが、イズミルでお寿司~?自分で作ったほうが絶対に安くて美味しい!とはわかっています。でもまあ話の種に行ってみることに。
メニューには中華料理もあるのでとにかくコンセプトは日中およびアジアミックスという感じ。お店の持ち主はパリにあるSUSHI WORLDの共同オーナーで、パリの次にトルコのボドルムに出店、トルコ2号店としてイズミルに出店したそう。食器や調度はパリから仕入れてくるそうですが・・・。
前に行った人が中華の味はひどいといっていたので、無難だという巻き寿司を頼みました。舟盛が出てきてきゅうりやレモンの飾り切りにびっくり。夫に「この舟気に入ったでしょう?」と聞くと案の定家にもほしいそうです。
感想は・・・材料さえ手に入るのなら家で作りたい。最後にジャスミンティー(これも店主がパリから仕入れてきた)をサービスしてくれましたが、この茶器はすごくありませんか?笑うしかないという感じ。でもトルコ人にはこのくらいじゃないと受けないのかもしれません。
まずくはないけれど、この品質でこの値段、海外で寿司屋を名乗るために何か資格とか条件を設けることはできないものでしょうか。普通の値段で良心的な値段の寿司屋を開きたくなってしまいました。
トルコの野良犬大好きです。仲良くお昼寝中。
☆現在のイズミル☆
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